2007年10月30日
犯人に告ぐ

川崎市で発生した連続児童殺害事件。行き詰まった警察はテレビ番組を利用した捜査を決行します。カメラの前に立ったのは6年前の誘拐事件で犯人を取り逃がした捜査責任者・巻島刑事。巻島は、犯人に対して挑発的な言葉を投げかけていきます…。
原作は雫井脩介の同名ベストセラー小説。読んでから観た方は、賛否両論のよう。
「クワイエットルームにようこそ」を観た時の自分を思い出しました。人気小説の映画化というのはなかなか難しいのでしょうね。
メディアを巻き込んだ、まるで劇場のような事件の展開というのは、今の時代では特に目新しくもないとも思うのです。それでも、刑事同士の微妙な心理描写や葛藤などが巧みに描かれていて、最後まで緊張感タップリに面白く観ることができました。
豊川悦司、刑事役は初めてとの事。なんだか意外でした。既にやってそうな気がしたのに。
こういう大胆不敵な役って、トヨエツにとてもピッタリ。
あの声とまなざしで、テレビを見ているであろう犯人に向かって「今夜は震えて眠れ」って!
ちょっと間違えると大マヌケに聞こえるこの台詞もバッチリ決めてて、格好良すぎ…!!
相棒刑事役の笹野高史も渋ーいです。
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2007年10月24日
クワイエットルームにようこそ

締め切りに追われる28歳のフリーライター、明日香。
ある日目が覚めると、白い部屋で拘束された状態に。そこは通称「クワイエットルーム」と呼ばれる女子だけの閉鎖病棟内にある保護室でした。
逃げられない状態に陥った彼女が再生するまでの14日間の物語。
監督は松尾スズキ。芥川賞の候補になった自身の小説を映画化しています。
この原作を読みました。とてもユニークかつ切ない物語。読後の解放感は、松尾さん主催の劇団大人計画の舞台「キレイ」を観た時の印象にどこか通じるものがありました。
というわけで、私は松尾さん自身の手によるこの映画を心待ちにしていたのですが…。
松尾スズキならではの、観ていて飽きない小気味良く展開する悲喜劇ワールドなのですが、なんだろう…このモヤッと感は。
映画の明日香に今ひとつ感情移入できなかったからなのか?いやそれだけではない。
原作を読んだ時ほどのスリルと崇高さが、映画では感じられなかったんですよね。
松尾さんの作品が好きなだけに「もっと良いものを」という期待と欲求…ファンのワガママが強すぎるのかも知れません。
これでチケットを取り損ねた今度のミュージカル公演「キャバレー」が増々観たくなりました。
諦めていたのに…哀しい!!
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2007年10月23日
ヘアスプレー

ダンスとお洒落に夢中なトレーシーは16歳。彼女の夢は、ボルチモアで人気のTV番組「コーニー・コリンズ・ショー」のレギュラーになって、憧れのリンクと踊る事でした。
でも、彼女にはひとつの大きな問題が。それは彼女のサイズが太めだということ…!
主役のニッキー・ブロンスキーがすごく可愛くて!!
表情や動作がチャーミング。躍動感いっぱいの彼女を観ているこちらも、元気になれる気がしました。いいなあ、こんな人。
彼女はオーディションでこの役を射止めるまで、アイスクリームショップでバイトしていたそうです。
まんまトレーシー。こんなエピソード、いかにもハリウッドっぽいですね。
ジョン・トラボルタとクリストファー・ウォーケンの両親も、イイ感じ!
ユニークかつチャーミングな女装を披露したトラボルタも良かったのですが、とりわけ印象的だったのはクリストファー・ウォーケン。
今までの役では見られない、娘を信頼し妻をひとすじに愛する、お茶目で素敵なパパ役が新鮮でした。
歌も上手いんですね…ミュージカルのキャリアがあるとは意外でした。
楽しいダンスと音楽にのせて訴えかける、自分らしく生きることの素晴らしさ。そして、お互いを認め合い、尊重することの大切さ。
押しつけがましくなく、まっすぐに心に響きます。
観ている間中、ハッピーになれて、観終わってからも元気をもらえる映画!
映画館で観たほうが、より楽しめることうけあいですよ♪
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2007年10月17日
エディット・ピアフ 愛の讃歌

「愛の讃歌」「バラ色の人生」などで知られる世界の歌姫、エディット・ピアフ。
歌と愛に生きた、47年間の人生を描いた伝記映画です。
越路吹雪
時代を超えて伝え継がれる女性歌手は、短くも壮絶な人生を送る人が多い…。その生涯がより深く、歌にコントラストをつけ、聴く者の心に強く響くのでしょうか。
エディット・ピアフを演じるマリオン・コティヤール。
ピアフに似せた、あの細い眉と真っ赤な口紅が印象的でした。
私はピエロの泣き笑い顔を連想してしまいましたが…。
その顔がとても可愛らしく見えたところ、それは最も愛した恋人マルセルとのエピソード。
幸福そうに笑っていた彼女の顔はキラキラと輝いていて。
それ故、この恋の結末に流れる「愛の讃歌」は一層切なく耳に残り、観終わった後も深い余韻を残したのでした。
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・エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜@映画生活
2007年10月13日
パンズ・ラビリンス

内戦終結後も軍事政権による恐怖政治が続く、1944年のスペイン。
父を亡くした少女オフェリアは、母の再婚のために軍の駐屯地がある山奥へと向かいます。
しかし、義父になる大尉は残忍な性格で、オフェリアは毎日怯えて暮らさなければなりませんでした。
ある日、森で牧神パンと出会い、魔法の王国に行くための「3つの試練」を受けることになるのですが…。
息をのむ空想世界の妖しい美しさと、あまりにも辛い現実のエピソードを織り交ぜた巧みな構成力。
最後まで、観る者を捉えて話さないストーリー展開は圧巻です。
厳しい現実を生きるために、ファンタジーの中に入り込んでいくオフェリア。
ここまで過酷ではなくても、彼女と似た経験をする人は、少なくないのではと思います。
おそらく私もその一人…。
それも相まって、この少女に深く共感し、その切なくも美しい物語に涙したのかも知れません。
あまりにも衝撃的な作品なので、この映画を今すぐに観直す事はできないけれど、何度も繰り返して観たい。
賛否両論を呼ぶ作品ですが、私は傑作だと思います!
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2007年10月10日
Candy キャンディ

詩人志望の青年ダンは、輝くように美しい画家志望の娘キャンディに出会って、ひと目で恋に落ちます。ダンはヘロインの常用者で、キャンディも危険な世界へと足を踏み入れていきます。
やがてドラッグを手に入れるために盗みを働き、遂にはキャンディは街で身体を売るようになります。
キャンディの妊娠を機に、2人はドラッグを絶とうとするのですが…。
とても美しく幸福そうに見つめ合っているポスターに惹かれて観にいきましたが、予想以上にとても過酷な物語で、観ていて疲れました。
愛の世界にドップリはまっている二人。最初は楽園のアダムとイブみたいに、キラキラ輝いていました。
しかし、その後の自堕落ぶりと破滅的な生活といったら…!まるで、シド&ナンシーのよう。
目をそむけたくなるほどの酷さと、二人のあまりにも愚かな行動に、怒りすら覚えてしまったほど。
それでも、アビー・コーニッシュ扮するキャンディは美しい。
ラストのふたりのキスシーンはあまりにも哀しく切なくて、胸が張り裂けそうな気持ちになりました。
物語には直接関係ないけれど、ダン役のヒース・レジャーの首筋。
そこにはタトゥー(刺青)が彫られていましたが、日本人である私の目には奇異に映り、最後まで気になって仕方がなかったのです。
「ず」って、入ってました。ひらがなの「ず」。なんで…?
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2007年10月05日
クローズド・ノート

大学生の香恵は引越し先で、前の住人が置き忘れていったノートを見つけます。持ち主の真野伊吹は教師で、日記には仕事や恋の悩みがつづられていました。
読み進めるうちにいつしか伊吹に共感し、刺激を受ける香恵。バイト先で出会った青年への思いを募らせていくのですが…。
映画以外の話題で持ち切りのこの作品。映画ファンのレビューのサイトを見ても、実に反応は様々です。
確かにあの舞台挨拶は、せっかく映画を観に来たお客さんに対して大変失礼な行動だし、テレビで見ていても不快でした。
けれども、この「エリカ様」騒動があったから、実際の彼女が映画とあまりにも違いすぎるから、映画を観ないってのは、どうなんでしょう?
映画の役柄と彼女自身は全くの別物なのだから、ちょっと違うのでは…。
それはさておき、映画の感想。
香恵の住むアパートや京都の街並、マンドリンや万年筆といったモチーフ。伊吹の日記につづられる、ささやかながら心温まるエピソード。そして伊吹と次第に重なっていく香恵の恋模様。
ひとつひとつが叙情的で切なくも美しく、そしてどこか懐かしい気持ちにもさせられます。
月並みな物語ではあるのですが、観ていて気持ちの良い映画でした。
主要キャストの沢尻エリカ、竹内結子、伊勢谷友介も、この映画の雰囲気によく似合っています。
特に沢尻エリカは、まるでお人形のように可憐です。
テレビよりも、スクリーンの彼女は数倍も美しい。まさに映画の奇蹟なのでしょうか。
女優としてこんなにも素晴らしい資質を持っているのだから、ぜひ演技で騒動の責任を取ってほしいですよね。
この映画のような清純派も良いけど、もっと突き抜けたキャラクターとかやってもいいと思うのですが…余計なお世話かな。
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