2007年05月15日
ツォツィ

アパルトヘイトの爪跡が今も残る、南アフリカ・ヨハネスブルグのスラム街。
ツォツィ(不良)と呼ばれるひとりの少年は、仲間とつるんで窃盗を繰り返し、その日を生き延びています。
ある日、盗んだ車の中にいた生後数ヶ月の赤ん坊を発見します。
その小さな命と向き合うことで、ツォツィは、見失っていた「生きること」の意味を見出していくのですが…。
アパルトヘイト廃止から10余年。今も続く南アフリカの過酷な現実。
他人から略奪し、傷つけることでしか生きてゆけなかったツォツィが、赤ん坊との出会いをきっかけに、初めて人に与える喜びを知り、生きる希望を取り戻していきます。
最初は氷のように冷淡だった表情が、穏やかで優しく変わっていくのを見ているうちに、この映画の中だけではない現実の世界の「ツォツィ」達のことを思い、とても切なく、悲しくなりました。
最初から悪人なんて、この世界にはいないのです。
でも、生まれ育った環境や受ける教育や愛情によって人間は、天使のようにも優しく、悪魔のように残忍にも変わってしまうのですね…。
映画のラストは決してハッピーエンドではありません。けれどもその先には、救いと希望が必ずある筈だと、私は信じたいです。
★「ツォツィ」公式サイト
・ツォツィ@映画生活







