2007年04月30日
2007年04月28日
ママの遺したラヴソング

フロリダで怠惰な日々を送るパーシーに、母の訃報が届きます。
故郷ニュー・オリンズに戻った彼女を待っていたのは、母の友人だった元大学教授のボビーと、作家志望の青年ローソンでした。
嫌々ながらも共同生活を始めたパーシーは、少しずつ彼らと心を通わせていきます…。
地味ながらも人とのつながりの大切さを再認識させてくれる、心温まるやさしい映画です。
最近のスカーレット・ヨハンソンは大人びた役が多いですが、本作では親に愛された実感を持てずに育った少女の孤独感や不器用さを、見事に演じています。
最初と最期の表情の違いなどから伺える成長過程の体現も素晴らしく、「マッチ・ポイント」とは全然違ったアプローチで、彼女の女優としての幅の広さを感じました。
ジョン・トラボルタの、ダメオヤジながらも憎めない愛嬌ぶりも微笑ましく、ニューオリンズの風景や暮らすひとびとの雰囲気もいい感じの映画です。
★「ママの遺したラヴソング」公式サイト
・ママの遺したラヴソング@映画生活
2007年04月25日
ラブソングができるまで

80年代の元ポップスター・アレックスは、若者に大人気のカリスマ歌姫コーラから新曲の提供を依頼されます。数年ぶりに作曲を始めますが、作詞は大の苦手。
偶然アパートに植木係として来ていたソフィの口ずさんだフレーズを聞いた彼は、無理矢理パートナーとして曲作りを始めるのですが…。
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2007年04月24日
ハンニバル・ライジング

「羊たちの沈黙」などでファンも多い、天才精神科医にして冷徹な殺人鬼ハンニバル・レクター。
青年期の彼を描いてその秘められた謎を解く、シリーズ最新作です。
事前に過去のシリーズ作品を観直そうか迷いましたが、結局観ませんでした。
アンソニー・ホプキンスのレクターと比較してしまったり、シリーズにとらわれてあまり楽しめなかったかも知れないので、観なくて良かったかなと思います。
けれども、今まで私が抱いていたハンニバル・レクターのイメージが少し変わったことも確かです。
この映画に出てくる、彼の出生の秘密は確かに凄惨です。
戦争が人間を変えていくのか、戦争をきっかけに人間の本性が剥き出しにされるのか…それでもこのエピソードで、果たしてあそこまで人間味を排除した完璧な「鬼」になるだろうか?
説得力に若干欠けてしまい、疑問を感じました。
若き日のハンニバル・レクターを、ギャスパー・ウリエルは、大役のプレッシャーにも耐えて好演しています。
薄く口角の上がった唇といい、顔立ちの美しさが冷徹なイメージに合っていて魅力的でした。
義理の叔母、レディ・ムラサキ役のコン・リーも「SAYURI」よりずっと良かったです。
しかし、レディ・ムラサキを通して見せる日本のイメージって…。
ハリウッド映画でありがちな相変わらずの勘違いにクラクラしました!
なんで、ああなるのかな?
★「ハンニバル・ライジング」公式サイト
・ハンニバル・ライジング@映画生活
2007年04月23日
淀川長治さん、ふたたび
4月22日放送の、テレビ朝日「日曜洋画劇場」。
40周年記念企画の一環として「ロッキー4」放送の際に、映画評論家だった故・淀川長治さんの解説が復活しました。
久しぶりに聞いた解説は、今聞いても見事でした!
軽快かつわかりやすくまとめられた前説は、これから観ようという気持ちになります。そして観てよかったなという気持ちにさせる、あの「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」。
淀川さんはこれから映画を観る人のために、どんなに些細なポイントでも良い所を見つけて教えてくれました。
本当に映画を愛されていて、映画の魅力を伝えようと心がけておられたのだなと思います。
解説のみを収録したDVD「淀川長治の名画解説」も評判が良いそうです。
98年に亡くなられて既に10年程経ちますが、未だ淀川さんを超える映画評論家の方はいないのでは…。
一夜限りの復活なんて、勿体ない。また機会があればあの名解説を流してもらいたいですね。
40周年記念企画の一環として「ロッキー4」放送の際に、映画評論家だった故・淀川長治さんの解説が復活しました。
久しぶりに聞いた解説は、今聞いても見事でした!
軽快かつわかりやすくまとめられた前説は、これから観ようという気持ちになります。そして観てよかったなという気持ちにさせる、あの「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」。
淀川さんはこれから映画を観る人のために、どんなに些細なポイントでも良い所を見つけて教えてくれました。
本当に映画を愛されていて、映画の魅力を伝えようと心がけておられたのだなと思います。
解説のみを収録したDVD「淀川長治の名画解説」も評判が良いそうです。
98年に亡くなられて既に10年程経ちますが、未だ淀川さんを超える映画評論家の方はいないのでは…。
一夜限りの復活なんて、勿体ない。また機会があればあの名解説を流してもらいたいですね。
2007年04月19日
東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

200万部を超えるベストセラーになり、テレビドラマや舞台化もされた、リリー・フランキーの自伝小説の映画化。
“ボク”と“オカン”の日々、そして永遠の別れまでの物語です。
派遣社員として働いていた頃、同僚とお昼を食べながら話していた時に、ふと言われました。
「アベッチさんって、一人っ子でしょ。」
私の母の話から、彼女は「東京タワー〜」を連想したのだそうです。
そうなのです。娘ですが、私は母子家庭の一人っ子で九州出身。“ボク”の境遇と共通する部分があります。
けれども私はまだ「東京タワー〜」を読んでいません。リリーさんの他の本は何冊か読みましたが、「東京タワー〜」は心のどこかで避けています。
この映画版も少し迷いました。そして、やっぱり…。
私は“ボク”と“オカン”の物語を観ながら、“自分”と“ママ”を重ね合わせてしまいました。
まだ小さかった頃、初めて親元から離れた頃、社会人になって就職した頃…最近の出来事までが思い起こされ、自分が“ママ”に対して思っていたことや“ママ”がおそらく考えていたであろうことが、映画の親子にダブりまくり…そして恥ずかしい話ですが、エエ年なのに甘えたい気持ちになりました。
やがて“ボク”と“オカン”の親子は別れのときを迎え…自分の身にもいつか確実に訪れるこの出来事だけは、まだ想像ができません。
もう、南海地震並みの怖さです。
でも、映画を観ながら決意しました。出来の悪い娘ですが、なるべく人様に迷惑をかけず、“ママ”に心配をかけさせない人間でいようと。せめてもの親孝行かなと考えています。
オダギリジョーと樹木希林は、なんだか本当の親子みたいで…妙にリアルでした。
そういえば、オダジョも原作を読まずに撮影に入ったそうです。けれども、リリーさんになんとなく似ていて、実在の中川親子もこんな感じだったのかなと思ったりしました。
★「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」公式サイト
・東京タワー オカンとボクと、時々、オトン@映画生活
2007年04月16日
黄色い涙

東京オリンピックを翌年に控えた、高度成長経済時代の1963年。
漫画家の村岡、歌手の井上、画家の下川、小説家の向井、勤労青年の勝間田は阿佐ヶ谷で出会います。
芸術家志望の4人は村岡の住むアパートに同居しながら夢を追い、勝間田はその姿を優しく見守っていきます。貧しいながらも笑い声の絶えない、宴のようなひと夏の日々が過ぎていきますが…。
1974年にNHKで放送された銀河テレビ小説「黄色い涙」。このドラマを見た当時14歳の犬童一心は、劇中の若者たちに強く感銘を受けたのだそうです。
そして現在映画監督になった彼は、ずっと心の中で暖めていた「黄色い涙」を映画にしました。
主演は、嵐の5人。実を言うと内心、観るのに抵抗がありました。
ちょっと照れくさくて…。二宮君は映画やドラマで良い演技だなと思っていましたが、他の4人はあんまり知らないし…。
しかし観てみると、他の4人も手垢のついていない変な小芝居をしてない所が、思っていた以上に良かったです。最後の手紙のシーンは素直に泣けました。変な先入観を持っていたことを反省。
おそるべし、ジャニーズ!
でも、やっぱりニノが一番いいかな

彼の演技には、役に漂う「匂い」が感じられて素敵だなと思います。この映画ではインクの匂いがしそうでした。
昭和時代の物語ですが、いつの時代でも普遍的な青春の夢や希望そして挫折が、決してオーバーにならずさわやかに描かれるところは、さすが犬童さん。
音楽も良かったです。途中でアパートの4人が「ホンダラ節」を歌ったり、SAKEROCKの歌で「スーダラ節」が流れるのですが、植木等ファンの私には胸にグッとくるものがあり、また泣いてしまいました。
★「黄色い涙」公式サイト
・黄色い涙@映画生活
2007年04月14日
人生は、奇跡の詩

2003年ローマ。アッティリオに、イラクの著名な詩人でもある友人のアフドから、突然の電話が来ます。
仕事のためイラクに滞在していた別居中の妻ヴィットリアが爆撃に遭い、意識不明の重体になってしまったのです。
危険を省みずに戦地へと向かうアッティリオ。困難を乗り越え、愛するヴィットリアの元に着いた彼は、想いを込めて彼女を看病するのですが…。
アカデミー賞をはじめ世界各国で47部門の賞に輝き、日本でも大ヒットした「ライフ・イズ・ビューティフル」。
あのロベルト・ベニーニが再び監督・主演しています。
さすがイタリア人だなーと唸らせる、ロマンチックな台詞やシーンがいっぱい。
途中からイラクが舞台になってしまうので、切なく悲しいシーンもありますが、そこはベニーニらしく、笑いとユーモアを織り交ぜてさりげなく、でも奥深く感じさせるように見せています。
アッティリオが病院で目を覚まさない妻に、愛の言葉を絶えず語りかけ、治す為に行動を起こしたりするシーンは明るい雰囲気ですが、切なかったです。
アッティリオは「妻が死んだら、自分の世界が終わったに等しい」と言っていました。
確かに愛する人の死は、生きていても自分の中にある、ひとつの世界が終わるのだろうと思います。
でも、私は自分の夫に優しく、彼は私を思いやってくれるのかな…?
余談になりますが、ロベルト・ベニーニって日本の俳優でいうと、小日向文世ですかね?
★「人生は、奇跡の詩」公式サイト
・人生は、奇跡の詩@映画生活
2007年04月11日
ブラックブック

1944年、第二次世界大戦下のオランダ。
家族をナチスに殺されてしまった、若く美しいユダヤ人歌手のラヘル。
復讐のためにレジスタンスとなった彼女は、名前をエリスと変え髪もブロンドに染め、スパイとしてドイツ将校ムンツェに近づきます。
だが彼女は憎むべき敵のはずのムンツェを、次第に愛してしまうのでした…。
「ロボコップ」「氷の微笑」などで知られる、ポール・バーホーベンが、故国オランダで監督。企画から20年以上かかった、渾身の作品です。
最後まで目が離せない展開。壮絶な殺戮・アクション、サスペンスそしてラブ・ストーリーと、てんこ盛りな144分!本当に面白い映画でした。
ナチス・ドイツの物語をこれほどのエンターティメントとして作り上げるなんて、さすがバーホーベンですね!
戦争という極限状態の中で暴かれる、人間本来の姿。
レジスタンス側を違った視点から描いているのも、とても興味深かったです。
ラヘルの「哀しみに終わりはないの?」という言葉に、今も絶えない世界中の争いを思い起こさせて悲しくなりました。
主人公ラヘルを演じる、カリス・ファン・ハウテンが本当に魅力的でした。マレーネ・ディートリッヒを彷彿とさせるクールな容貌の中に、強さと激しさを併せ持ったヒロイン。
これまでのバーホーベン作品の女優とは少し違うニュアンスですが、大胆なヌードやラブシーンもバッチリ披露!の体当たり演技という点では、共通していますね。
★「ブラックブック」公式サイト
・ブラックブック@映画生活
2007年04月09日
ブラッド・ダイヤモンド

狂気と混乱が支配する内戦下のアフリカ。
見たこともないほど巨大なピンクダイアモンドをめぐり主人公たち三者三様の思惑が交錯する、サスペンスフルな展開の衝撃作です。
レオナルド・ディカプリオ、ジャイモン・フンスー、ジェニファー・コネリー。主演の3人がとてもリアルな、素晴らしい演技をしています。
特にディカプリオ。「タイタニック」以来、友達とオチョクリのネタにして遊んでいたことを反省…。
体張っています!!キナ臭い感じと、最後に見せる誠実さ。骨太な大人のイイ男になっていました。
最近「ラストキング・オブ・スコットランド」など、アフリカを舞台にした映画が多く作られています。
この背景には、先進国がこの悲惨な状況を作り出してきたという、贖罪の気持ちが込められているのでしょうか…。
最後まで一体どうなってしまうのかわからない展開。早く映画が終わってくれないかと思う程、ドキドキしました。
「ラストキング〜」は心理的にゾッとする恐怖のある作品でしたが、「ブラッド・ダイヤモンド」では目を覆いたくなるような、残酷かつ悲惨なシーンの連続です。
同じ国の人間同士で繰り返される略奪・殺戮。反政府組織が強制する、拉致した少年への非道な訓練。「地獄の黙示録」を彷彿とさせるクライマックス間近でのヘリコプターでの銃撃シーンは、まさに生き地獄の様でした。
映画自体はフィクションですが、アフリカで現在も起きている現実が、まったくこの映画と別世界ということは決してないのでしょうね。
今自分が生きている世界とは一見別物の様ですが、自分たちが消費しているモノの先に、この映画のような現実が起きているかも知れません。そういうことをもっと知る事も大事なのではとも思い、考えさせられる映画でした。
★「ブラッド・ダイヤモンド」公式サイト
・ブラッド・ダイヤモンド@映画生活
2007年04月04日
蟲師

100年ほど前の日本。
不可解な自然現象を起こす「蟲」(むし)の謎を研究し、人々の心を癒しながら旅をする蟲師・ギンコの物語。
漆原友紀の人気コミックを、「童夢」「AKIRA」などの漫画家であり、アニメーション映画「スチームボーイ」の監督でもおなじみの大友克洋が実写映画化しました。
事前に他の方のレビューを読んでいたら、事前に勉強(!)しておかないと難解で、理解しづらいと書かれてありました。
原作もテレビアニメも知らないので、一応公式サイトを見てから観に行きました。
が…特にどちらでも良かった気がします。
確かに蒼井優の役などは、バックボーンを知っておいた方がわかりやすいのでしょう。
でも、別にわかんなくても良いんじゃないかとも思います。
ストーリーを追う事にとらわれず映画の世界観や情景を楽しむ事を、私としてはお勧めしたいです。
とにかくこの映画、ロケ地にかなりこだわっただけあって風景がすばらしく、俳優達も自然と融合しています。特殊効果の使い方も違和感がなく、イイ感じでした。
物議を醸しているラストですが、私も「エッ…?」と一瞬思いましたが、まあこれはこれで…。
これも観る人それぞれの解釈に拠るところかも知れないです。
★「蟲師」公式サイト
・蟲師@映画生活
2007年04月02日
サン・ジャックへの道

遺産相続のために、スペインの聖地を訪ねる巡礼に参加しなければならなくなった、仲の悪い兄妹ピエール、クララ、クロード。
ガイドを加えた全9人の一行は途中何度もいがみ合いますが、旅を続けるうちに次第に彼らの間には友情が芽生えていきます…。
日本でいうと四国八十八箇所巡りでしょうか。
聖地それぞれの風景がとても綺麗で、カジュアルっぽく楽しげに見えましたが、1500キロに及ぶ旅路はかなり厳しそうで、全部を回りきるには相当の忍耐力と一緒に巡る人達との連携が、かなり重要そうに見えます。
人種や世代、暮らしている環境もみなバラバラの9人がケンカしたり、助け合ったりしながら、なかには恋も芽生えながらも旅をしていく様子がユーモラスに描かれていて、楽しく、ほのぼのと観れました。
仲の悪かった兄妹たちが旅を続け、他の人との関わ合いも交えるうちに、段々心を開きお互いをいたわり合っていく様子もさりげなく嫌みのない展開で、旅を終えた彼らのそれぞれの表情が、すがすがしく優しい顔になっているのが、これまたイイ感じ。
あまり旅行好きではない私ですが、こんな旅なら一度体験してみたいと思ったりして…でも、観ている以上に大変なんでしょうね。
★「サン・ジャックへの道」公式サイト
・サン・ジャックへの道@映画生活








