2008年05月21日
隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS

黒澤明監督の傑作時代劇を、松本潤、長澤まさみの主演でリメイク。
興行収入は今ひとつのようですね。実際私が観た時も、地元の映画館とはいえ、レディースデイなのにガラガラでした。
私も、本当はあまり観る気がなかったのです。
最近の東宝時代劇作品はさほど面白くなかったし、特に「どろろ」にはガッカリさせられたので…今回も似たような感じかなと、全く期待はしていませんでした。
しかし、期待をしていないのも良かったのか、楽しく面白く観ました。
主要キャストも映画の雰囲気に合っていたし…長澤まさみのお姫様は思った以上の好演でした。
テレビドラマでは観れないイメージが良かった。ただ本当のお姫様の正装は丸顔が強調されて、絵になる男装姿ほど決まっていなかったのが残念…。
黒澤版はずっと前にビデオで観ましたが、どちらかというと「スター・ウォーズ」に近い気が。
椎名桔平と阿部寛なんか、ダース・ベイダーとオビ=ワン・ケノービを彷彿とさせるし、細かい所で、エピソード4が脳裏に浮かびました。
外連味タップリの劇画チックな脚色は、劇団☆新感線の中島かずきならでは。
好き嫌い・評価が別れる作品ですが、新感線の舞台が好きな方には是非観てほしい映画です。
★「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」公式サイト
・隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS@映画生活
2008年05月05日
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

「マグノリア」「パンチ・ドランク・ラブ」などで知られるポール・トーマス・アンダーソン。
5年ぶりの監督作品は、鉱山労働者から石油王に上り詰めていく男の人生を壮大に描いています。
158分と長い上映時間ですが、ダニエル・デイ・ルイス演じるプレインヴューに目が釘付け!最後まで全く飽きる事無く観終えました。
まさに石油のようにドス黒く渦巻く、この男の野心と欲望に満ちた人生。
この男の生き方は決して素晴らしいものではありません。
けれどもここまで徹底的に、自分の欲に忠実な生き様を見せつけられると…逆に彼を羨ましくすら思えてくるのです。
レディオヘッドのギタリスト、ジョニー・グリーンウッドの音楽も、映画に緊張感をもたらし強烈な印象を残します。
★「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」公式サイト
・ゼア・ウィル・ビー・ブラッド@映画生活
2008年04月18日
モンゴル

モンゴル建国の英雄チンギス・ハーンの波乱万丈の人生を浅野忠信主演で描く歴史大作。
この映画、あまり観るのに乗り気ではありませんでした。
チンギス・ハーンってあまり興味ないし、途中で眠ってしまうかも…が、思っていた以上に楽しめました。
あまり史実に沿っていないらしいのですが、でもひとりの男の伝説的サクセス・ストーリーとしては面白かったと思います。
なんといっても雄大なモンゴルの風景のすばらしさ、リアルで壮絶な戦闘シーンに興奮!
スクリーンで観て良かったと思える迫力を堪能できました。
しかし、私が一番度肝を抜かれたのは、ハーンの奥さんとの夫婦愛。あまりの大胆さに驚きつつも、同時に強い絆に感心。しかし、私にはできないな…。
浅野忠信のチンギス・ハーンもイイ感じ。鎧をつけて、刀を持った姿は絵になっています。またハーンの背負った宿命と苦悩も彼のイメージとよくマッチしていました。
映画館を出ても、劇中で流れるホーミー(のど笛)が耳について離れません。刺激的な映画でした。
★「モンゴル」公式サイト
・モンゴル@映画生活
2007年12月05日
椿三十郎

黒澤明+三船敏郎コンビの傑作時代劇が、森田芳光+織田裕二で復活!
「椿三十郎」は、黒澤作品の中で一番好きな作品です。
不安半分、期待半分で観ました。
三船敏郎の演じた役で最も好きな三十郎に、織田裕二がどこまで迫れるのかも興味津々。
で、観た感想は思っていた以上に面白かったです。
脚本を全く変更しなかったのは、巨匠・黒澤への敬意なのでしょうか。とても丁寧に撮られていて、好感を持ちました。
ちょっぴりコントっぽいなとも思いましたが、そこは今っぽさということで。
クライマックスの決闘シーン。違っていたのが以外でした。旧作を観られた方のなかでは、賛否両論かも…。
私自身は、本当は黒澤版のシーンの方が好き。あのシーンを観た時の、心のザワつきは今でも忘れられません。
でも今回の表現の方が、今の時代に合っているのかなとも思います。
織田裕二の三十郎も、熱く爽やかで新鮮でした。
当然なのですが、いつもの彼とはちょっと違う感じがまたカッコイイ!
ますます好きになりました。
★「椿三十郎」公式サイト
・椿三十郎@映画生活
2007年08月07日
怪談

江戸時代後期。煙草売りの新吉と美しい三味線の師匠・豊志賀は、出会ってすぐに激しい恋に落ちます。しかし、この出会いは偶然ではなく、親同士の因果な関係で深くつながっていました。やがてふたりは、壮絶な運命へと向かってゆくのです…。
「怪談」は、三遊亭円朝の怪談落語「真景累ヶ淵」を、「リング」の中田秀夫監督が映画化した作品です。
冒頭の講談はとてもスリリングで、これから始まる物語に期待十分だったのに…日本の怪談独特の、じわーっと背筋が寒くなるような怖さもありません。主人公豊志賀の狂おしいほどの情念と愛もイマイチ観ていて伝わるものがなく、肩すかしをくらった印象でした。
豊志賀役の黒木瞳が、こんなに平凡な女優だったっけ?と見損なう程につまらない…。
綺麗なのだけど、その奥に秘めた激情が全く感じられないのです。本当にがっかり。
新吉役の尾上菊之助。さすが歌舞伎界のプリンス!
顔の表情から佇まいや仕草、全てが映画の世界にピッタリ!!
そして、とてもエロいのですよ…黙っていても、女性がほっておけないオーラがにじみ出ているんですよね。
彼の演技に救われて最後まで観る事ができたなと思う程、素晴らしい存在感でした。
観た後で、寺島しのぶの豊志賀で姉弟競演もいいなあーと考えたりしました。舞台でもいいから実現してもらえないかなあ…。
「スワロウテイル」や「キル・ビルvol.1」の日本パートなどを手がけた美術監督・種田陽平の素晴らしい江戸の風景もこの映画の魅力となっています。
★「怪談」公式サイト
・怪談@映画生活
2007年03月09日
さくらん

吉原の遊郭に売られた少女・きよ葉。
美貌と気性の強さで一躍売れっ子となり、遂には花魁・日暮にまで成長します。
吉原一の花魁となった彼女にある日、武士の倉之助から結婚が申し込まれるのですが──。
監督:蜷川実花×原作:安野モヨコ×脚本:タナダユキ×音楽:椎名林檎と、第一線で活躍する女性アーティストたちによる映画。
主演の土屋アンナが本当に魅力的でした!
演技というよりは、存在や感覚が映画を強く突き動かしているといった印象です。
彼女でなかったら、正直2時間近い上映時間を我慢できなかったんじゃないかと思います。
映像表現の美しさが取り上げられていますが、私にはどうもケバケバしくて…。
花、衣装、遊郭の内装ひとつひとつはとても美しいのですが、スクリーンの中に欲張って詰め込んでいるようで、観ていて窒息しそう…。
土屋アンナがあんなに派手な顔なのに、もちょっと引いてもいいんじゃないの〜なんて。
画面いっぱいに色彩はあふれていても、映画の軸になる男女の物語には色が足りない気がしました。
女達の切ない恋愛のエピソードにも、今ひとつグッと来ないんですよね。
こんな風に思うのは、もう若くない私の感覚が追いついていけないからでしょうけど…ね。
★「さくらん」公式サイト
・さくらん@映画生活
2007年01月24日
マリー・アントワネット

最も愛され、最も憎まれた伝説の王妃、マリー・アントワネット。
14歳でオーストリアからフランスに渡り結婚、18歳で王妃に即位するも、37歳で処刑という彼女の生涯は、まさに「ライク・ア・ローリングストーンズ」!!
続きを読む
2006年12月15日
「武士の一分」

私が地元の映画館で観た時も、混んでいました。梅田だと、もう満員なんでしょうねー。
最初はささやかながらも幸せなラブラブ夫婦生活が、夫・新之丞の失明を境に、暗くなっていく様子が結構辛いです。
でも…なんとなく最後の予想がついてしまうのですね。勿論安心して観ていられるという事が、決して悪いとは思わないのですが。
『たそがれ清兵衛』程の感動ではないけれど、観終わった後に、しみじみと温かい気持ちになれる作品だと思います。
キムタク扮する新之丞と、妻・加世役、壇れいの美しいさわやかカップルぶりも良かったですが、断然良かったのは笹野高史です!桃井かおりの出るシーンも可笑しくて良かったです。
脇を固める俳優さんが良いと、映画の構成が引き締まる気がしますね。
2006年12月13日
「王の男」

公開後45日で1000万人の観客動員数。スゴイですよね〜。
ドラマ『チャングムの誓い』でもおなじみの、朝鮮王朝を舞台にした映画です(時代は少し前ですが)。
国一番の芸人になるという希望に輝いていた旅芸人のチャンセンとコンギルが、大きな歴史のうねりに巻き込まれる物語はとても面白く、回想シーンで終わるラストでは、ちょびっと涙

兄弟・親友以上恋人未満(?)のようなふたりの関係は『さらば、わが愛 覇王別姫』をちょっと思い出しました。
この映画の見どころはなんといっても、コンギル役イ・ジュンギの美しさですよね!
切れ長の濡れた瞳と吸い付くように白い肌は、まるで杉村ジュサブローの人形の様でドキドキするような美しさでした。
顔は細いのに、ちょっとウェストまわりがポヨーンとしているのが、また女の子っぽくていいんだなー。
燕山君(ヨンサングン)が夢中になるのも、納得!チャンセンが命がけで彼を守ろうとするのも納得!
人生を狂わしてしまっても仕方がない、まさに『運命の人』なのです。
彼を見るだけでも、この映画観る価値アリですよ!







