2008年07月19日
カメレオン

詐欺グループを率いて金を稼ぐ伍郎。ある組織による拉致事件を目撃したのを境に、仲間たちが殺され、伍郎も組織との戦いを強いられていきます。
今は亡き松田優作のために書かれた脚本を藤原竜也主演で阪本順治が映画化。
優作も大好きで、阪本さんの映画も前からファンだったので、期待していたのですが…。
チラシに「激しく壮絶なクライムアクション」って書いてあるけど、それはどうかなあ?
仲間が次々と消えていくシーンでは「いつ来るか?!」と身構えていたのですが、そんな直接的な描写は皆無、組織への復讐シーンもイマイチ単調。
クライマックスの国会のシーンは結構好きでしたが。
優作のために書かれた脚本ということで、彼の数々の映画を連想して、もっと激しい内容を想像していたのだけど…。優作が活躍した70・80年代の映画の雰囲気を引きずっている割には時代特有の良さは出せず、現代の感覚ともどこかズレていて、中途半端な印象でした。
藤原竜也。舞台を何度か観たことがあります。次々に変わる表情が魅力的でした。
そういう意味でもこの「カメレオン」の役にピッタリの筈ですが、彼の魅力を充分に活かしきれていない気がして残念です。
★「カメレオン」公式サイト
・カメレオン@映画生活
2008年07月18日
純喫茶磯辺

「純喫茶磯辺」は、冴えない中年男としっかり者の娘の物語。
親子が開いた喫茶店を舞台に、不器用な男女が繰り広げるおかしくもちょっぴり切ない人間模様。
特にドラマティックな展開もなく地味なストーリーですが、この映画の主人公たち同様どこか憎めず、観終わった後に、ほんわかした気分になる映画でした。
喫茶店の店主・裕次郎に扮するのは雨上がり決死隊の宮迫博之。行き当たりばったりだけど憎めないダメ親父はハマリ役です。
娘の咲子に仲里依紗。彼女のことをよく知らなかったのですが、アニメーション映画「時をかける少女」の主人公・真琴の声を演じていたのですね!
10代の女の子らしい、めまぐるしく変わる表情や父親に向ける複雑な心情を好演。もしかしたら今後大化けするかも…そんな期待を抱かせます。
また裕次郎が恋するバイトのウェイトレスに、私が大好きな麻生久美子。彼女、この映画でもイイ味出しています。“萌え”な制服姿も見物ですよ!
ラストに流れるクレイジーケンバンドの歌「男の滑走路」もイイネ!
★「純喫茶磯辺」公式サイト
・純喫茶磯辺@映画生活
2008年07月16日
クライマーズ・ハイ

「クライマーズ・ハイ」は横山秀夫の同名小説が原作。
1985年の日航機墜落事故取材を巡って奔走する地元の新聞記者たちの姿を描いています。
NHKのドラマ版がなかなかの出来だっただけに、この映画版と比較しがちですが、こちらも素晴らしい出来でした。
未曾有の大事故を前に、どこまで真実を伝えられるのか。
妬みや苛立ちが飛び交い、混乱する社内、加熱していく報道合戦の緊張感。
そんな中でも新聞記者としての使命感と正義感を貫こうとする記者たちの姿は、映画を観た後も深く心に残ります。
主演の堤真一も良いですが、私は事故現場を取材する記者を演じた堺雅人の熱演がとりわけ良かったです。
特に事故の犠牲者が残したメモを読むシーンは感動的。落ち着いていながらも、熱さを感じさせる声のトーンが素晴らしい。ジーンと来ました。
★「クライマーズ・ハイ」公式サイト
・クライマーズ・ハイ@映画生活
2008年07月12日
ぼくの大切なともだち

「君には友人はひとりもいない」と知人たちから告げられ、大ショックを受けるフランソワ。
オークションの戦利品を代償に、10日後に親友を紹介すると賭けをした彼は、人なつこいタクシー運転手ブリュノに近付き、友人作りのコツを学ぼうとします。
「君の葬式に出る友人はひとりもいない」…!
本人に面と向かってこんな酷いことを言うなんて、フランス人って意地悪…。でも、心の中で思っていても口に出さない日本人の方がよっぽどひどいのかも知れない。これをきっかけに主人公のフランソワは、自分自身と向き合い、人を思い合える喜びを知るのだから。
KYなフランソワと、心に傷を持つブリュノの行動と会話に大笑いしながらも、ふと心に湧く疑問。
「でも、本当は私にも友だちっているんだろうか?」
今まで生きてきた中で出会った「友だち」の顔を思い浮かべる…友だちという関係って、かなりあやふやなものですね。
だからこそ、本当に大切な人は思いやりたいし、思っていてほしい。そんな事を考えさせられます。
映画の中で出てくる「星の王子さま」の文章が印象的。
引用したパトリス・ルコントはやはりセンスの良い人だなと感心しました。
★「ぼくの大切なともだち」公式サイト
・ぼくの大切なともだち@映画生活
2008年07月11日
ぐるりのこと。

「ハッシュ!」の橋口亮輔監督の6年ぶりの新作は、ある夫婦の物語。
子供の死という予期せぬ悲劇に見舞われてしまった法廷画家のカナオ。妻の翔子は、心のバランスを崩してしまいますが、カナオは強い愛情で支えていくのでした。
ふたりが共にたどる10年間の日々を、舞台となる90年代の社会と照らし合わせて描いています。
映画の夫婦の10年間は、そのまま私の10年間につながります。
生まれてきた世代も、人生の節目となる出来事も重なっていることもあります。でもその事以上に、この映画の主人公たちが願う幸福のかたち、当たり前の日々を大切に生きたいと願う思いに、深く共感を覚えてしまうのです。
自分自身にも、周りの大切なひとたちにも、私は誠実に大切に生きて来れた10年間だったかなあ…観た後も時々そんなことを思ったりして。
リリー・フランキーと木村多江は、本当の夫婦に見えました。日々の何気ない会話や仕草、波風のように時々起こる小さな危機。とても自然で微笑ましい。
ほとんど素で演じていると思われるリリーさんがこの映画で、ますます好きになりました。
もちろんメディアでしか彼の事を知りませんが、この人は信用できると思います。
★「ぐるりのこと。」公式サイト
・ぐるりのこと。@映画生活
2008年07月05日
西の魔女が死んだ

「西の魔女が死んだ」は、同名の名作児童文学を映画化。
中学校に通うのが苦痛になった少女まいが、“西の魔女”と呼ばれる不思議な雰囲気のおばあちゃんと過ごしたひと夏の物語。
最近映画を観ながら、自分に起きた出来事を振り返ってしまうことが多いです。
ラストは、まいのように後悔を残してしまうような出来事が私にもあったので、そのことを思い出して切なくなり、泣きそうになりました。
楽しい・きれいな部分だけでなく、苦いエピソードも正面から向き合って描き、そして過剰にドラマチックすぎない所に共感と好感が持てます。
可愛らしくユニークながらも、まいに生きる力を授けていくおばあちゃんは本当に素敵でした。その姿はどこか、ターシャ・テューダーを思い起こさせます。
そして、美しい自然に囲まれたおばあちゃんの家も素晴らしい。まるで美しい絵本のようでした。
夏休みの間、この家は一般公開されるそうです。行ってみたいとも思うのですが、映画の中のイメージに留めておいた方が良いかも知れませんね…。
★「西の魔女が死んだ」公式サイト
・西の魔女が死んだ@映画生活
2008年06月30日
インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国

スティーブン・スピルバーグとジョージ・ルーカスのスーパーコンビが送る、考古学者インディ・ジョーンズの新たな冒険!
大スクリーンいっぱいに繰り広げられるアクション、当時の私には思いもよらぬ結末。
「失われたアーク〈聖櫃〉」を観た時の興奮、ワクワク・ドキドキ感は、今でも鮮明に覚えています。
という訳で、最新作「クリスタル・スカルの王国」も今まで同様、映画館で観る事に。
「スター・ウォーズ」を観た時、「なんかわからんけど違う」と子供ながらもセクシーな雰囲気を感じたハリソン・フォードも、もう65歳。
もうオジイちゃんやな…と少し侮ったものの、アクションシーンは健在。やはりスターは違う!
悪役のケイト・ブランシェットもカッコイイ!これからも彼女の活躍ぶりは見逃せませんね。
今作のストーリー、今までのシリーズの中で最高に面白かった…って事はありませんが、大きなスクリーン・良い音響の中で、沢山のお客さんの熱気や興奮に包まれて観る「インディ・ジョーンズ」はやはり楽しい。
「娯楽」という映画本来の醍醐味を思い出させてくれる所に、スピルバーグやジョージ・ルーカスの素晴らしさを感じます。
ケチをつけるなら、結末よりも核実験場のシーン。あれってなんだかな…。
大らかに受け止めれば良いのでしょうが、あのような表現に私は「アメリカ」を感じて少し嫌な気分になるのでした。
★「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」公式サイト
2008年06月29日
JUNO ジュノ

興味本位で交わした同級生とのセックスで妊娠してしまった16歳の女子高生ジュノ。
彼女の予想外の妊娠から起こる騒動を、ユーモアたっぷりながらも温かい眼差しで描かれています。
ジュノがアニメーションになって動くオープニングから、「この映画好きかも…」の予感。
ジュノの台詞やファッション、部屋の雰囲気や趣味のセンス、あかぬけてもなく特別お洒落でもないけど、可愛いと思いました。
映画が好きで観ていると、心にドンピシャな作品に出会う奇蹟が起こるのですね。
物語もキレイゴトでないところがいい。
ジュノの行動は一見「命」の問題を軽んじているように思われそうだし、ラストも結構意見が別れる所でしょう。
でも私は、彼女なりの方法で命に向き合おうとする姿に好感を持ちました。
ほろ苦い結末にジュノが流した涙は、彼女が少し大人になった証拠かなと…。
ジュノと同年代の女の子は勿論、親世代のたくさんの人達にも観てほしいと思える作品でした。
★「JUNO ジュノ」公式サイト
・JUNO/ジュノ@映画生活
2008年06月23日
人のセックスを笑うな

「人のセックスを笑うな」は、山崎ナオコーラの同名小説をもとにした恋愛映画です。
20歳年上の人妻に恋する青年、彼に片思いする少女の胸の内の切なさを描いています。
映画館で言うのは少し照れてしまうタイトルの「セックス」ですが、あからさまなシーンはないです。
しかし、松山ケンイチと永作博美がチューしたりイチャイチャしているシーンは、別の意味でなかなかリアル。大袈裟だったりキレイごとでない、自然な雰囲気に好感を持ちました。
松山ケンイチの役にはイラッとしました。蒼井優ちゃんの役は健気に頑張っているのに…。
しっかりしろよ!と言いたくなりますが、このへんの恋愛における男女の違いもうまく描けています。
ただこの物語で、137分の上映時間は辛い。ちょっと飽きてしまいました…。
★「人のセックスを笑うな」公式サイト
・人のセックスを笑うな@映画生活
2008年06月22日
美しすぎる母

「美しすぎる母」は、実際に起きた母親殺人事件がモチーフ。
貧しい家庭で育ち、大富豪ブルックスと結婚したバーバラ。一人息子アントニーを授かりますが、結婚生活は破綻。世間から取り残された母子ふたりだけの生活は、やがて衝撃的な結末を迎えます。
ジュリアン・ムーアとエディ・レッドメインが扮する親子の雰囲気が、驚く程に似ています。
実際の親子もこんな感じだったのでしょうか。
私も母子家庭で育ちましたが、母娘でも「密」な圧迫感を感じる事もありました。
自分が男に生まれていても、勿論この親子みたいにはならないでしょう。でも息子アントニーが抱えていたプレッシャーは判る気もして、少し同情もしてしまうかな…。
当時の上流階級の生活の雰囲気や華麗なファッションは見応えがあり、この悲劇的な物語を一層に際立たせています。
★「美しすぎる母」公式サイト
・美しすぎる母@映画生活
2008年06月21日
イースタン・プロミス

「ヒストリー・オブ・バイオレンス」のデビッド・クローネンバーグ+ヴィゴ・モーテンセンの黄金コンビ再び!
ロンドンの病院で出産後に死んだ、身元不明のロシア人少女。
彼女の遺した日記から、出会うはずのなかった男女の運命が複雑に絡み合い、やがて犯罪組織の闇へと切り込んでいきます。
冒頭からいきなりの殺人シーンがショッキング!
その後も、エグコワイ場面やビックリのアクション・シーンが繰り広げられます。
しかし観終わった後に清々しい気分になれるのは、主人公ニコライの秘めた優しさが見えるから、かな…。
主演のヴィゴは、今までの彼のキャリアで最高の演技!
「ロード・オブ・ザ・リング」の時は、正直ここまで幅広い演技のできる人とは思ってなかった…見くびってスンマセン。
この作品でアカデミー賞の主演男優賞にノミネート。
受賞は「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のダニエル・デイ・ルイスでしたが、個人的にはこの映画でのヴィゴに受賞して欲しかったです。
芯の強い女性を演じたナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセル扮するロシアン・マフィアのアホぼん等の共演陣も素晴らしい!
観て得した!ええもん観れて良かった!!という気分に浸れる映画です。
★「イースタン・プロミス」公式サイト
・イースタン・プロミス@映画生活
2008年06月14日
ザ・マジックアワー

ここ最近、毎日TVで三谷幸喜を見てる気がします。
映画監督がここまでプロモーション活動をするのは異例ですよね。
三谷さんはこの作品で、映画を監督するのは最後にするという噂が出ています。それを聞けば、あの過度な露出ぶりも納得できますが…ホント?
「有頂天ホテル」はコメディなのに、ただただスベリまくりの虚しさが観ていてかなり辛く、もう三谷映画は観ないつもりでしたが、今までの三谷さんの映画の中では一番面白く、楽しかったです。
2つのギャングが対立する港町。ここで伝説の殺し屋を演じることになった俳優は、映画の撮影のつもりで懸命に演じていますが、ギャングは本当の殺し屋と信じています。
シチュエーション・ギャップからどんどん大きくなっていく騒動。
佐藤浩市扮する大部屋俳優のクサイ演技と、彼とギャングの間であたふたするこの騒動の張本人の備後役の妻夫木聡が笑えます。
観ているうちに、なぜか「蒲田行進曲」を思い出しました。
佐藤浩市が“銀ちゃん”ぽかったのと、“撤収!”っていうのとか、あの楽屋落ちのラストを思い起こさせるのですね…。
CGを使わずに一から作られた架空の街のセットのノスタルジックな雰囲気。佐藤浩市が憧れている、往年の映画俳優とのエピソードなども、なかなか良かったです。
また、3月に亡くなられた市川崑を偲んだと思われるエンドロールも、感慨深いです。
★「ザ・マジックアワー」公式サイト
・ザ・マジックアワー@映画生活
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2008年06月11日
接吻

テレビで偶然見た、猟奇犯罪者の坂口に心を惹かれた京子。裁判を傍聴し、獄中の坂口に手紙や差し入れを送るようになります。やがて彼女の愛は弁護士の長谷川を巻き込みながら、思わぬ事態を招いていくのでした。
映画前半での手紙を綴るシーン、京子に扮する小池栄子のモノローグが印象的。
まるで一人芝居の舞台を観ているかのように、彼女の声は胸に強く深く響きます。
拘置所で坂口をまっすぐ見つめる大きな目が怖い…。
坂口への想いを貫こうとする姿は狂気じみていながらも美しくも悲しくもあり、女優としての彼女の可能性を感じられる作品になっています。
余談ですが、小池栄子って原マスミのイラストに似ていますね。
★「接吻」公式サイト
・接吻 Seppun@映画生活
2008年06月04日
相棒−劇場版−

実はTVシリーズはほとんど見ていません。しかし、2時間ドラマ版再放送で興味を持ったこと、水谷豊の脅威的とも思えるプロモーションぶりに押され、ついに劇場まで足を運ぶことになったわけです。
もう封切りからひと月経っているし、レディースデイとはいえお客も大して入っていないだろうと思いきや、結構な入りでちょっとビックリ。「大ヒット御礼」は本当だったのか…。
あまりドラマを見ていなくても楽しめる内容になっていました。ここが大ヒットの理由なのでしょうね。
ただ、映画の中に登場する事件は、数年前に実際に起きた事からストーリーを膨らませたのだろうなと思いつつ、なんとなく中途半端な気がしました。
娯楽アクション大作なのか、社会派ドラマなのか…でもそれは、観る側が決めたらいいのかな?
私はとりあえず、クールなようで本当はアツイ杉下右京=水谷豊が観れたので良しです。
★「相棒 劇場版 絶体絶命!42.195km東京ビッグシティマラソン」公式サイト
・相棒 劇場版 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン@映画生活
2008年06月03日
僕の彼女はサイボーグ

「猟奇的な彼女」「僕の彼女を紹介します」で知られるクァク・ジョエン監督。
最新作の「彼女」は美人サイボーグ。さえない青年との運命的な恋物語を、コミカルかつ叙情的に描いています。
物語を一言で片付けるなら「壮大なるオタク青年の夢」。
しかし、綾瀬はるかと小出恵介の“僕と彼女”が、なんといっても良いのですよ。
特に綾瀬はるかは、ツンデレっぽい小悪魔っぽさの中にも母性的な強さを感じられて、これまでの役の中で一番良かったです。
小出恵介のちょっと頼りない雰囲気も可愛らしい。
映画冒頭の目をつぶっての別れの場面は切なくて良かった。彼は地で演じているのではないかと錯覚したくなる程、可愛く思えました。
ふたりの雰囲気にすっかり入り込み、不覚にも最後はちょっぴり涙してしまったワタクシ。
物語の後を観る側に想像させるような、余韻の残るラストは結構好きでした。
★「僕の彼女はサイボーグ」公式サイト
・僕の彼女はサイボーグ@映画生活
2008年06月02日
アイム・ノット・ゼア

ミュージシャン、ボブ・ディランの人生をテーマにした音楽ドラマ。
詩人、革命家、無法者、放浪者、ハリウッド俳優、ロック・スター。
6人の俳優がディランの多彩なイメージを演じています。
この映画、劇場で何度となく予告編を観ては期待を膨らませていました。
あの予告編の格好良さにワクワクした。ちょっと感動すら覚えたほど。
本編にも感動できたら良かったのに…。
ディランの何を伝えたいのか、最後までよくわからなかった…勿論理解しなくても感じれば良いのでしょうが。
私がディランのファンだったら、この映画をもっと楽しめたのかな?
でも、劇中で流れ続ける彼の曲はとてもに耳に残り、もっと聴いていたいと思ったのだから、充分この映画は役割を果たせているのかも知れない…かも。
ヒース・レジャーやクリスチャン・ベール、リチャード・ギアなど、様々なディランを演じる俳優陣。実はあまり印象に残らず…しかしケイト・ブランシェットのカッコ良さだけには、参りました!
私の連れは彼女が男性だと思って観ていたそうですが、それも納得。
歌う姿の彼女を観たことが救いと思う程の素晴らしさでした。
★「アイム・ノット・ゼア」公式サイト
・アイム・ノット・ゼア@映画生活
2008年06月01日
アフタースクール

観る気が無かった為、全くのノーマーク。
それが逆に功を奏したのか、大変面白くて最後まで見飽きませんでした!
なので、今から観る方はこのブログも読まないように(笑)!
母校の中学校で働く神野(大泉洋)のもとに、かっての同級生と名乗る男(佐々木蔵之介)が訪ねてきます。
彼は神野の親友で同じく同級生の(堺雅人)を探していました。
想像もできない展開が待っているとは知らず、神野は心ならずも木村を一緒に探すことになります…。
最初から事件の真相につながるキーポイントがさりげなく出てきて、なんとなく気にはなりながらも…。
次々と新展開する物語に驚きの連続なので、いつしか忘れていきます。
そして最後は、そうだったのか…!!と思い出しては深くうなづく事多し。
映画が終わった後、もう1回最初から見直したいと思いました…完敗!
ボーッと観てたら、まんまと騙されますよ!!
でも、騙されても振り回されても楽しくて、最後は爽やかな気分にまでなれる映画です。超おススメ!
★「アフタースクール」公式サイト
・アフタースクール@映画生活
2008年05月28日
山のあなた 徳市の恋

「鮫肌男と桃尻女」「PARTY 7」の監督・石井克人。
石井さんの映画を知らなくても木村拓哉の富士通FMVのCMシリーズといえば、ピンと来るのではないでしょうか。
ちょっとおとぼけ、不思議な雰囲気が印象的。
あのCMって話の続きがあるようで、いつも気になります。
そんな作品で知られる石井さんが清水宏の「按摩と女」を再映画化。
どうなるのだろう?と思っていたのですが、地味な作品ながらも情緒的で美しく、しみじみとさせる映画に仕上がっていました。
謎めいた美女に恋してしまった按摩師・徳市のおかしくも切ない恋物語。彼を取り巻く人々のエピソードも楽しくてどこか愛おしい。いつの時代にも何かしら共通する郷愁を感じ、とても良い気分になりました。
そういえば、「茶の味」はマンガチックな表現ながら、どこか懐かしくほのぼのした映画でした。
今の時代に小津安二郎がホームドラマを撮ったら、もしかしてこんな感じだろうかと思いましたが、実は清水宏の映画「簪」に似ているとの事。
石井さんは観ていなかったのに。今回のリメイクも彼にとっては自然なことなのかも知れませんね。
★「山のあなた 徳市の恋」公式サイト
・山のあなた 徳市の恋@映画生活
2008年05月21日
隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS

黒澤明監督の傑作時代劇を、松本潤、長澤まさみの主演でリメイク。
興行収入は今ひとつのようですね。実際私が観た時も、地元の映画館とはいえ、レディースデイなのにガラガラでした。
私も、本当はあまり観る気がなかったのです。
最近の東宝時代劇作品はさほど面白くなかったし、特に「どろろ」にはガッカリさせられたので…今回も似たような感じかなと、全く期待はしていませんでした。
しかし、期待をしていないのも良かったのか、楽しく面白く観ました。
主要キャストも映画の雰囲気に合っていたし…長澤まさみのお姫様は思った以上の好演でした。
テレビドラマでは観れないイメージが良かった。ただ本当のお姫様の正装は丸顔が強調されて、絵になる男装姿ほど決まっていなかったのが残念…。
黒澤版はずっと前にビデオで観ましたが、どちらかというと「スター・ウォーズ」に近い気が。
椎名桔平と阿部寛なんか、ダース・ベイダーとオビ=ワン・ケノービを彷彿とさせるし、細かい所で、エピソード4が脳裏に浮かびました。
外連味タップリの劇画チックな脚色は、劇団☆新感線の中島かずきならでは。
好き嫌い・評価が別れる作品ですが、新感線の舞台が好きな方には是非観てほしい映画です。
★「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」公式サイト
・隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS@映画生活
2008年05月06日
実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)

1972年、日本中を騒然とさせた、あさま山荘の立てこもり事件。革命戦士を志した連合赤軍の若者たちが事件を引き起こすまでの過程。
楽しい映画ではないとはわかっていたので、結構悩んだ末の鑑賞。
あっという間に感じられた190分。でも観終わった時はさすがにグッタリしました。
「総括」と呼ばれる、自己反省。次第にエスカレートしていく私刑シーンの凄まじさ。
しょうもない理由で(化粧していた、山を用事で下りた際に風呂に入った云々)同志を死に至らしめるのには驚愕。しかし自分がその場にいたらどうなのか思うと、たまらなく怖くなります。
いつの時代に生きても、大なり小なりの似たような社会縮図は存在するのかなと、底の見えない井戸を覗いたような絶望感。
行き場を失った彼らの結末には、とてつもなく悲しくなりました。
決して彼らに同情できないし、したくもないのに。
ラストの山荘での立てこもりシーンで響きわたる、最年少の16歳だった少年の叫びはあまりにも虚しく辛い…。
観て良かったのか、観ない方が良かったのか正直判りません。
でもここまで気持ちがぶれる映画には滅多に出会うこともないので、やはり観て良かったのかも知れません。
★「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)」公式サイト
・実録・連合赤軍 あさま山荘への道程@映画生活







